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MAC アドレスとは|IP アドレスとの違いを初心者向けに解説

MAC アドレスとは: ネットワーク機器(LAN カード・WiFi モジュール)に出荷時から固定で割り当てられた、世界で唯一の識別番号です。スマートフォン・PC・スマート家電など、ネットワーク機能を持つすべての機器が持っています。

MAC アドレスはどんな形をしている

MAC アドレスは 48 ビット(6 バイト) の数値で、通常 16 進数で次のように表示されます。

AA:BB:CC:DD:EE:FF
または
AA-BB-CC-DD-EE-FF

世界で重複しないように、製造元メーカーごとに使える番号の範囲が決められています。 最初の 3 バイト(AA:BB:CC の部分)が OUI(Organizationally Unique Identifier) と呼ばれ、メーカーを識別します。

例:

  • Apple 製品: 00:1B:63:xx:xx:xx など
  • BUFFALO 製品: 00:1D:73:xx:xx:xx など

「MAC アドレス OUI 検索」でググるとメーカーが調べられます。

MAC アドレスと IP アドレスの違い

項目MAC アドレスIP アドレス
割り当てる場所機器のハードウェアルーター(DHCP)が自動付与
変更可能性基本的に固定(ソフトで変更可能な機種もあり)ネットワークが変わると変わる
通信範囲同じネットワーク内のみインターネット全体に届く
OSI 階層L2(データリンク層)L3(ネットワーク層)
AA:BB:CC:11:22:33192.168.1.10

簡単に言えば、MAC アドレスは「機器固有の名前」、IP アドレスは「ネットワーク上の住所」 です。 家を引っ越して住所(IP)が変わっても、その家に住む人(機器)の名前(MAC)は変わりません。

MAC アドレスの確認方法

Windows

コマンドプロンプトで:

ipconfig /all

「物理アドレス」と表示されているのが MAC アドレスです。

Mac

「システム設定」→「ネットワーク」→「詳細」→「ハードウェア」タブで確認できます。

iPhone

「設定」→「Wi-Fi」→接続中の SSID 右の「i」→「Wi-Fi アドレス」

Android

「設定」→「デバイス情報」→「ステータス」→「Wi-Fi MAC アドレス」

ルーター(管理画面)

接続している全端末の MAC アドレスは、ルーターの「接続機器一覧」「クライアント一覧」で確認できます。

家庭での MAC アドレスの使い道

使い道 1: DHCP 固定割当

特定の MAC アドレスに対して、常に同じ IP を払い出す設定ができます。 NAS・プリンターなど、IP が変わると不便な機器に有効です(DHCP の記事参照)。

使い道 2: MAC フィルタリング

ルーターで「特定の MAC アドレスだけ接続を許可する」または「特定の MAC を拒否する」設定ができます。

メリット:

  • 知らない端末が WiFi に繋ぐのを防げる(ように見える)

注意点:

  • MAC アドレスは偽装(MAC スプーフィング)が可能なため、セキュリティ目的としては完全な対策ではない
  • 新しい端末を追加するたびに設定変更が必要で運用が面倒

WiFi のセキュリティ対策としては、WPA3 や強固なパスワードの方が遥かに重要 です。MAC フィルタリングは補助的な手段と考えてください。

使い道 3: 接続端末の特定

管理画面のクライアント一覧で「見覚えのない MAC アドレスが繋がっている」と気付いたら、家族の機器か不正接続かを判断できます。

ランダム MAC アドレス(プライバシー機能)

最近の iPhone・iPad・Android は、WiFi ごとに異なる MAC アドレスをランダムに生成して使う機能があります。

目的: 公共 WiFi での追跡を防ぐため。 お店やショッピングモールの WiFi では「同じ MAC が来店した」を計測することで顧客の動線分析がされていることがあります。ランダム化により、この追跡を回避できます。

家庭での影響:

  • DHCP 固定割当が効かなくなる(MAC が毎回変わるため)
  • MAC フィルタリングも事実上機能しなくなる

対処: 家庭の WiFi では、各端末の WiFi 設定で「プライベート MAC アドレスを使用」を OFF にすれば固定 MAC が使われます。

iPhone での設定変更

「設定」→「Wi-Fi」→接続中の SSID 右の「i」→「プライベート Wi-Fi アドレス」を OFF

Android での設定変更

「設定」→「Wi-Fi」→接続中の SSID 詳細→「MAC アドレスのタイプ」を「端末の MAC」に変更

ARP — MAC と IP を結びつける仕組み

「IP アドレスはわかっているけど、どの MAC アドレスに送ればいい?」を解決するのが ARP(Address Resolution Protocol) です。

家庭内で PC が NAS と通信する場合の流れ:

PC「192.168.1.50 の MAC は?」(同じネットワーク全員に問い合わせ)

NAS「私です、MAC は AA:BB:CC:DD:EE:FF」

PC が NAS の MAC を覚えて(ARP テーブル)、以降は直接送信

ARP テーブルは PC・ルーター・各機器に存在し、しばらく経つと自動的にクリアされます。

よくある質問

Q. MAC アドレスは変更できる?

A. ハードウェアに焼かれた MAC を「物理 MAC」と呼びますが、OS のドライバ設定で別の MAC を名乗ることはできます(MAC スプーフィング)。 セキュリティ目的やプライバシー目的で使われることがありますが、家庭で意識する必要はあまりありません。

Q. MAC アドレスが世界で重複することはある?

A. 理論上は管理されていますが、稀に同じ MAC を持つ機器が存在することがあります。 同じネットワーク内に同じ MAC があると通信が混乱しますが、別ネットワークなら問題ありません。

Q. ランダム MAC アドレスはオフにすべき?

A. 家庭の WiFi では OFF にする方が便利です。 DHCP 固定割当が機能し、ルーターのクライアント一覧で同じ端末を継続的に把握できるためです。 ただし、外出先の公共 WiFi では ON のままにしておくとプライバシー保護になります。

まとめ

  • MAC アドレスは機器ごとの固有 ID(48 ビット・16 進表記)
  • IP は変わるが MAC は基本不変
  • DHCP 固定割当・接続端末の識別に活用できる
  • 最近の端末はプライバシー目的でランダム MAC を使う → 家庭では OFF が便利

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